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キセル楽団 / 我々

キセル楽団主催のイヴェント、「東京ヌードショースペシャル5」を観にいった。このイヴェントは高円寺のライヴハウス、20000VとGEARの2会場で同時開催され、昼過ぎから夜まで総勢20バンド以上が出演するというもの。たどりついたときには一番の目当てだった我々の演奏がもうはじまっていた。入場したときに演奏していた曲は、ギターの川田さんが我々にしてはけっこう長めのソロをとっていてカッコ良かった。ワーミーペダルでぐにょぐにょした音を出したり、バスドラにひょいっと乗っかって飛び降りたり。2月に無力無善寺で観たときも最後の最後にバスドラに乗っかっていたけれど、今日はいきなり飛ばしてるなーと思いつつ、今何曲目なんだろうと気にしながら観ていた。結局そのあと6曲ぐらい演奏。ヴォーカルのコマツさんは客席に出てきて唄ったりもしていたけれど、いつもに比べるとややおとなしい感じ。音量バランス的にもちょっとヴォーカルが聴こえにくい(ベースがちょっと大きめだった)。でもそんなに気になるほどのことではなかった。「ライヴ前1回しか練習していないし、出演バンド数が多いからリハーサルもなし」って川田さんは言っていたけれど、さすがライヴ慣れしていて堂々としたものだった。

我々が出演したのは20000Vのほうで、そのあと同会場で引き続きContiを観た。前からちょっと気になっていたシタールとドラムのデュオ。変幻自在の奇数拍子だらけの曲構成はインドの民族音楽などにヒントを得ているのだろうと思われるが、ギター用のエフェクターをかけてアグレッシヴに弾きまくるシタールといい、やたらに手数が多く機械のように正確にバシバシ叩きまくるドラムといい、まさしくプログレッシヴ・ロックだった。しかも二人ともインカムをつけて激しい演奏をしながらヴォイス・パフォーマンス。なんて言っているのかよくわからなかったけれど、勢いがあってリズムにしっかり乗っていておもしろかった。

その次も20000Vで、Telepathic Swingerを観た。アップライト・ベースとドラムのリズム隊2人はスイングとかルーツ・ミュージックっぽいオーソドックスな演奏なのだけれど、ギター/ヴォーカルの人はニューウェーヴっぽい鋭さのある演奏。その上声にならないような低いうなり声で唄うのがなんとも。唄いながらも相当キレた感じで弾きまくるギターが良い。これもまたなかなかおもしろいバンドだった。

そのあとは同じ建物の上階にあるGearとのあいだを行ったり来たり。Gearで観たグンジョーガクレヨンは、アヴァンギャルドでアングラっぽくて、しかも今まで観たことがないような変わった雰囲気だった。ギター、ベース、キーボード、ドラム、舞踏/ヴォイス・パフォーマンスの5人組。特に変なフレーズをごにょごにょっと速弾きするギターと、怪しいサウンドを発するキーボードが良い。舞踏/ヴォイス・パフォーマンスの人は正直なところ動きにいまいちキレがなく、あまり活躍していたとは言いがたいのだけれど、仙人のような風貌にはインパクトがあった。

Gearのトリ、NAPOLEONはすごく上手くてカッコいいロックンロール・バンド。ギター、ベース、ドラムのインストなのだけれど、グループ・サウンズっぽい曲もあればファンク・メタル調の曲もあり、音楽性はかなり幅広い。インストでも全く物足りなさを感じさせることのないギターの人のダイナミックな演奏には惚れ惚れした。最後にフランク・ザッパの「Peaches en Regalia」のカヴァー。最後はドラムもはじけまくりの激しい演奏でカッコ良かった。

そして最後は20000Vで、このイヴェントの主催者であるキセル楽団。キセル楽団は今までに2回観たことがあるのだけれど、延々と続く単調な打ち込みと生ドラムのリズムの上に、妙にノリノリで、しかしどこか醒めた感じのヴォイス・パフォーマンスが乗っていたり、サックスで一音だけプーーー、プーーーっと吹き続けていたり。この説明では何が良いのかさっぱりわからないと思うけれど、というか、実際に観ていても何がおもしろいのかさっぱりわからないのだけれど、それなのになんだか目が離せない。不思議なユニットである。現在のメンバーはドラム、ヴォイス・パフォーマンス/サックスの2人。どの曲も、まず打ち込みのリズムが鳴らされて、それに合わせてドラムもごく普通の8ビートのパターンをずっと同じ調子で叩き続ける。その上にヴォイス・パフォーマンスが乗る曲を2曲、そして最後にただサックスで一音を吹き続ける曲を演奏。何年も前に観たときと全く変わらない。ずっと同じリズムパターンなのに、必ず打ち込みとドラムは同時に終わる。それまで一切のおかずもなしに単調なリズムを叩いていたドラムが、最後だけパシーンとシンバルを叩いて終わるのだけれど、その瞬間なんともいえないものを感じてしまう。うーむ、なんなのだろう、この人たちは一体。しかし、今日はイヴェント主催者ということでお疲れだったみたいだし、過去に観たライヴに比べるとそんなには良くなかった。でもイヴェントの最後ということもあり、観客の声援に応えて1曲アンコール。

今日は我々とキセル楽団以外ははじめて観るバンドばかりだったけれど、おもしろいライヴをたくさん観ることができて本当に良かった。ライヴの合間や終演後、川田さんとお話し。今日の演奏をあとでテープで聴きなおすのが怖いなんて言っていたけれど、我々もとても良かった。遅刻してしまったのが残念なのだけれど。ちなみに2曲目の途中から観ることができたみたい。

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