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三上寛 / みみのこと

三上寛とみみのことのライヴを観に西早稲田ジェリージェフに行った。

最初にみみのことが出演。前回ここでみみのことを観たときは、客席から観てギター/ヴォーカルの川口さんが右側、ベースの竹内さんが左側だったけれど、今日は川口さんが左側で演奏していた。真横を向いているベースアンプからの音がちょっと聞こえにくい。ドラムの志村さんも狭い窮屈なスペースでちょっとおとなしめ。川口さんのギター/ヴォーカルはとても良かった(いつも良いのだけれど)。川口さんのギターが曲をリードしていて、リズム隊がそれについていく。みみのことはそれでいいと思うけれど、やはり西村さんがやめてしまったのが残念という気持ちを未だに払拭できないのも事実。でもベースが替わってから観るのが3度目のみみのこと、全体的なメリハリのつけかたが自然になってきて、迫力で圧倒されるだけではなく、じっくり聴いていても良い雰囲気になってきた。

ジェリージェフは演奏するスペースが入り口すぐのところにあって、前の早稲田通りを通りかかる人がみな店内を見ていく。しばらく足をとめて覗き込む人も少なくない。ガラス張りの扉と窓があるだけで防音らしきことはなにもしていないから、音は外にまる聞こえだろう。かなり若そうな青年(高校生?)がしばらく店の外にいて、一度は去ったけれどまた戻ってきた。ライヴを観ていくのには何か問題があるのか、外でお店の人といろいろ話をして、みみのことのCDを見せてもらったりしていた。

みみのことの演奏は45分くらい。ドラムセットが片付けられて三上寛のセッティング。そのとき、なんとその青年がまた戻ってきたのだ(お金をおろすとかしていたのかな)。もちろん三上寛のライヴは観て損なことがあるはずない。若いのに(若いからこそ?)いろいろと興味を持って、臆せずに行動する様子がなんともまばゆい。わたしなんて高校とか大学時代はものすごく醒めていて、自分の趣味の範囲みたいなものをある程度決めていて、今みたいにたくさんライヴに行くこともなかったし(今は行きすぎだとも思うけれど)、バンドをやっていても音楽を聴いて感動するなんてこととは無縁の人間だったような気が。まぁ今より全然お金がなかったという物理的な問題もあるけれど。

三上寛はいつものGretchのエレアコではなくて、Gibsonのアコースティック・ギターを使用。スタンドにセットされたマイクで音を拾う。最初のうち音が小さいなと思って聴いていたらお店の人がミキサーを調整。しばらくはいい感じだったけれど、そのうちかすかにマイクがハウりはじめた。ヴォーカルのマイクがハウっているのか、ギターの音を拾うマイクがハウっているのか良くわからない。三上寛はいつもより声にならないようなシャウトをする場面も多く、その声と聴こえるか聴こえないかぐらいのかすかなハウリングの音が混ざって不思議な感じだった。でも三上寛は、やはり声がとにかくすごいから、微妙なハウリングの音でもちょっと耳障りになってきた。志村さんが前に出ていらっしゃっていろいろ調整して少し良くなったのだけれど、最後のほうでもときどきハウリングの音がかすかに聴こえていた。そんなこんなで多少集中力がそがれたけれど、やはり三上寛はいつもどおりすごかった。今回は特にあの声にならないような叫び声。三上寛のアヴァンギャルドとしかいいようのないあのギターの演奏も好きなのだけれど、アコースティック・ギターの音だとちょっとやさしい感じだった。アンコールはなし。

例の青年はライヴが終わる少し前に会場を出て行った。最初通りかかったときは友達と一緒だったみたいだし、他に用事などがあったのかもしれない。またみみのことか三上寛のライヴであの青年を見かけることがあったら嬉しい。それにしてもみみのことが演奏していたとき、通りかかって中に入らずとも足を止めていた人は本当に多くて、入り口の張り紙を指差したりしていた人もいた。そこでお店に入ってライヴを観ていくというのは確かになかなかできるものではないけれど、みみのことはもっと多くの人に知られてしかるべきバンドだと思う。

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