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みみのこと

みみのこと4thアルバム「Green Mansion」発売記念ライヴを観に高円寺のShowboatに行った。

開演時刻に10分くらい遅刻し、一バンド目のINISIEの演奏がもうはじまっていた。佐藤賢太郎(ヴォーカル/ギター)、竹内(ベース)、柴田奈緒(ドラム)の3人組。ライヴを観るのははじめてである。ゆったりとしたテンポで唄を聴かせるバンドだった。1曲聴いたら、なんと次が最後の曲だというMC。最後の曲は、その前の曲と似たような感じだなと思って聴いていたら、最後のほうはテンポを一気にあげてギターを中心にかなり激しい演奏になって終わった。

次はスズキジュンゾ。ギター弾き語りソロだからセッティングが早い。スズキジュンゾさんは非常に精力的にライヴ活動をしているけれど、観るのはかなり久しぶり。前半はクリアな音で、ルーツミュージックぽいけれどあえて泥臭さを排除したような演奏。合間に言葉を切れぎれに吐き出すようなヴォーカル。後半はかなり歪んだ音で、ノイジーなギターの響きそのものを聴かせるような演奏。以前はちょっと小手先のテクニックを駆使しているようなあざとい感じもしていたのだけれど、しばらく観ていないあいだに非常に良くなった。やはりたくさんライヴをこなすというのは重要なことなのだろうなと思う。

そして次がみみのこと。最初から、ドラムの志村さんが一人でやたらテンションが高い。この前にみみのことを観たときも、志村さんの演奏がすごくさえていて印象的だったけれど、今回はそれに輪をかけて叩いているときの表情がすごく嬉しそう。1曲終わったところで、志村さんが立ち上がり「みみのことです。」とMCをはじめた。は、いつもはみみのことのライヴでそういうことはない。割礼のドラムの松橋道伸のMCを思い出してしまう。あんなふうにハキハキとMCするわけではないけれど。ギター/ヴォーカルの川口さんはむしろ、レコ発だからって特別なことはないよとでもいうような風情。

2曲目が終わったところでは川口さんがMCをした。実はCDがまだできていないという。発売日は8月25日。まぁレコ発というにはちょっと早いタイミングかもしれない。今日予約をすると、おまけにCD-Rつきで発送してもらえるとのこと。妙に得意げに話していて、意外と緊張感なさそうというべきか、リラックスしていて調子良さそうというべきか。川口さんは演奏もかなりリラックスした雰囲気で、それはそれで良いのだけれど、すっかり志村さんの異様なぐらいのテンションの高さに喰われている気が。ベースの竹内さんもとりたてて自己主張の強い演奏はしない。でも今年みみのことに加入して以来だいぶ慣れてきて、素直に自身の持ち味で曲に合わせるようになってきたと思う。

最後の曲あたりで、やっと川口さんが志村さんに負けない激しいテンションで弾きまくる。決してそれまでがダメだったというわけではないのだけれど、志村さんのテンションの高さに川口さんは拮抗している感じがしなくて、バランス的にかなり謎な雰囲気だったのだ。まぁしょっちゅう観ているバンドだから、そのときどきでいろいろ違っているのはおもしろくて良いのだけれど。でも最後の曲の調子でもう2-3曲聴きたかったなと思う。レコ発なのに4曲30分は短すぎ。

最後は三上寛+JOJO広重+山本精一。三上寛+JOJO広重のデュオは、去年のPSF/アルケミーレコード20周年記念イヴェントで観ているが、それはとてもすばらしくて感動した。今日は山本精一も加わっていったいどんなふうになるか楽しみ。三上寛+JOJO広重デュオのときもそうだったけれど、三上寛が自身の曲を演奏し、他の2人が合いの手をいれるようなスタイル。JOJO広重も山本精一も、三上寛の唄をしっかり聴かせるように静かにぴたっと音を出すのを止めたかと思うと、突然激しい演奏になだれ込む。JOJO広重のまるで金きり声をあげるようなノイズに山本精一の壮絶なソロ。山本精一はギターだけでなく、ドラムを叩いたりSEを流したりもしていた。山本精一は羅針盤、ROVO、ソロ、その他いろいろな人とのインプロヴィゼーションなど何回となく観たことがあるが、今回ほど次の予想がつかない多彩な演奏をするのを観たのははじめて。ドラムを叩きながら淡々といろいろな人の名前を連呼したり、曲の脈絡を崩すかのようにいきなり「応答せよ、応答せよ」などと叫んだり。三上寛、JOJO広重はここ数年わりとよく観ているので、まあ予想の範囲内。この2人のデュオだったら、もっとシリアスに打ちのめされるような重々しい雰囲気になったと思うけれど、山本精一がいい具合にかき回していておもしろかった。特にBANG!のときのめちゃめちゃな混沌とした雰囲気はすさまじかった。アンコール1回、1時間あまりの演奏。他の出演者の演奏時間がそれに比べてだいぶ短かったのは不満だけれど、今後そうそう実現しそうにもない組み合わせを大いに満喫した。

ライヴ終了後はCDを予約し、物販のところにいた川口さんに挨拶。みみのことを「もっと長く観たかった」と話したら、最近いろいろうるさいらしくてShowboatは夜10時までに演奏を終了しなくてはいけないのだとか。わたしも2年前ぐらいに出演したことがあるけれどあの頃はどうだったかな。今日の観客はやはり三上寛+JOJO広重+山本精一(特に山本精一)目当てで来ている人が多かったような気がするけれど、みみのことのCDを予約している人もかなりいたし、川口さんもなかなか上機嫌な様子だった。

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